クリスマスに向けて

湊かなえさんの推理小説「Nのために」がドラマ化されるとあって、
原作が未読だったので、先にドラマを見てよいものか、
小説を先にするかでちょっと悩んだ覚えがあります。
家のことや辛い現実にどうしようもなく非力で、
でも明るい未来を精一杯思い思いに語ってるのに、
寄る辺なさ漂う二人のこのシーン、切なくて印象的でした。

クリスマスイブに起きた殺人事件、ということもあって、
この時期が近くなるとふと思い出す作品のひとつですが、
事件のあった2004年と、その10年後、さらに遡って15年前の青景島が舞台の学生編と、
3つの時期を行き来しながら紐解かれる真相もさることながら、
瀬戸内海の美しい景観と、心理描写に沿った細やかな演出に、何度も見たくなるドラマです。

メモしだすとキリがないのですが、本当に些細なところ、
成瀬くんのお父さんが、成瀬くんに渡してくれたビニール袋に入っていたものは
数個のみかんとホイルに包まれたおにぎり、そしてむき出しの一万円札。
それだけで、お父さんがどれだけ不器用に息子を気にかけているのかが伝わってきたり、
希美のお父さんが、神輿を見ていたちょっとした間が、後で意味があった事がわかったり。
見逃しがちな描写があるからこそ、ドラマが生きてるんだなーと。

サントラを引っ張り出して聴いてたら、ますます見返したくなってしまったので、
発散すべく、のお絵描きでした。